住宅を快適にする。そのためのキーワードが「熱」です。
「熱」は一箇所に立ち止まってくれません。必ず、高いところから低いところへ移動しようとします。
では、どんな手段で移動しようとするのか、その方法をまとめてみました。
伝導、対流、放射が、実際どのような現象かをご説明します。
ガスコンロにやかんをかけてお湯を沸かすシーンを想像してください。
ガスの炎がやかんの底を暖め、その熱がやかんの内側へ、そして水へ伝わっていく、これが伝導です。
やかんの中では、下部の水が温められ、水が上部に移動し、上部の温度の低い水が下部に移動します。
これを対流と言います。
一方、コンロの前に立っているあなたが、熱いなぁと感じるのが、放射です。
自然界において、伝導、対流、放射の割合は、それぞれ5%、20%、75%と言われています。
地球上にある熱の多くが、太陽からの輻射熱であるわけですから間違いではありませんが、あくまで一般論です。
住宅を取り巻く、外部環境としての「熱」は、大きく4つに分類できます。
・太陽光(放射)
・コンクリート・アスファルト等物質からの照り返し(放射)
・地面からの(伝導)
・気温(空気の対流)
これらの対応策は、季節によっても異なりますので、次章で詳しく説明します。